相続放棄の注意点

posted by 2026.10.27

_相続放棄をする方が増えているようです。

 

_元々は借金などマイナスの財産が多い場合に、預金や不動産などプラスの財産も含めて一切引き継がない法的手続きですが、最近は”負動産”を引き継ぎたくないという理由で放棄する方も多いようです。
2025年の相続放棄の新規受理件数は、前年比4.8%増の32万3524件と過去最高を記録し、ここ10年で7割強増えています。

 

<手続きの流れ>

① 相続の開始を知る(亡くなった日とは別)

② 相続財産・債務の調査

③ 必要書類の準備(戸籍謄本、戸籍の附票など)

④「相続放棄申述書」を家庭裁判所に提出(原則①から3か月以内)

⑤「相続放棄照会書」を提出(④から1~2週間後に家裁から届く)

⑥「相続放棄申述受理通知書」が届けば完了(⑤から約1週間)

 

<相続放棄できない場合>

_財産に手を付けると単純承認したとみなされ、相続放棄ができなくなります。
例えば次のような事由が該当します。

・預金の引き出し、解約、名義変更

・不動産や車の売却

・被相続人の遺産からの借金、税金、入院費等の支払い(支払う場合は相続人が立て替える)

 

<放棄しても受け取れるもの>

_民法上相続財産にならない下記のような相続人固有の財産については、相続を放棄していても受け取れます。

・生命保険金や死亡退職金

・遺族年金や死亡一時金、未支給年金

・香典や仏壇など

 

<注意点>

・相続放棄の期限は3か月以内ですが、財産調査に時間がかかる、相続人と連絡が取れないといった事情がある場合は、家裁に申請することで期限を1~3か月延長できます。

・放棄をすると相続権が次の相続順位の人に移るので、次の人も放棄する場合は手続きが必要です。例えば妻と子が放棄した場合、親に相続権が移ります。この場合、相続人になったことを知った日から期限の3か月をカウントします。

・一度放棄をすると撤回はできません。

 

_たまに相続で何も受け取らないことを「放棄した」と勘違いされているケースもありますが、相続放棄には家庭裁判所を通じた法的な手続きが必要です。
不安な場合は専門家にも相談しながら確実に実行するようにしましょう。

 

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