税務調査における資料提供の変化

posted by 2026.10.15

_毎年8~10月頃は1年のうちで最も税務調査が多い時期ですが、今年は税務調査のやり方に変化がありました。

 

_一般的な税務調査は次のような流れで行われます。

① 1~2か月前:税理士に調査実施の連絡と日程調整の依頼

② 1~2週間前:事前通知

③ 調査当日

④ 調査後1~2か月:指摘事項に対する資料の提出や反論

⑤ 調査後3~4か月:修正内容の確定、税務署内での審理

⑥ 修正申告書の提出

 

_この中で変化が見られるのは①②です。

②の事前通知というのは、調査日時や場所、調査の範囲、担当者名など法律で決まった11項目を税務署から税理士に通知する手続きのことを言います。
①で日程が決まれば、②の電話連絡があるぐらいでしたが、最近は事前に資料を依頼されるケースが増えています。

依頼されるのは、総勘定元帳と仕訳日記帳です。
紙だとすごい量になるのでデータで依頼されます。

 

_データの渡し方には次のようなパターンがあります。

・調査前に税務署員が税理士事務所へ訪問してUSBメモリで受け取り

・調査初日にUSBメモリから税務署員のパソコンへコピー

・税理士からデータを添付したメールを送付

_税務署からすると調査前に内容を見ておけば、指摘事項を見つけやすく効率的に調査を進めることができます。
またデータであれば、集計や検索がしやすいというメリットもあります。

 

_最近始まった事前のデータ提供ですが、運用ルールが整理されたようです。

・調査連絡時にデータ依頼の予定がある旨を説明(①)

・データの提出時期は原則として事前通知後(②のあと)

・日程調整等に時間がかかる場合は例外的に事前通知前の提出を依頼

・令和8年10月13日以降の調査通知から適用

 

_データの提供については任意であるため、断ることもできます。
断ったからと言って、厳しく調査されるようなことはありません。
その場合は従来通り紙の帳簿を中心に内容を確認されます。
ただその場合でも、実地調査終了後に紙やデータで元帳等を持って帰るケースもあります。
あとでどうせ持って帰られるぐらいなら、内容に特に問題がなければ、事前にデータを渡しておく方が早く調査が終わる可能性もあるので、ケースバイケースで判断していくことになります。

 

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