1貸付用不動産の時価評価に関しては、まだ未確定の部分はありますが、影響が大きいのでもう少し掘り下げます。
1.時価評価されないもの
① 貸付用でないもの
・自宅、セカンドハウス、遊休地、自社ビルや自社店舗
今回の改正は、相続直前に収益物件を取得して財産を圧縮することを防ぐのが目的であるため、更地評価である自宅等は対象外となります。
② 建物の敷地でないもの
・駐車場、資材置き場、太陽光発電用の土地
家屋の敷地となって、借家権が控除されるものが時価評価の対象であるため、駐車場等は対象外となります。
ただし、マンション等と一体で評価される駐車場は対象となります。
③ 法人で購入するもの
・非上場株式の評価における不動産
法人で購入した場合には従来から3年以内は時価評価するという規定があるため、その規程が引き続き適用されます。
なお、非上場株式の評価自体も改正される見通しです。
④ 無償取得
・相続や贈与による取得
購入による節税を防ぐのが目的であるため、相続や贈与など無償で取得した場合は時価評価の対象外です。
⑤ 経過措置
・5年以上前から所有する土地に新たに建物を建築
通達発遣日の5年以上前から所有している土地に、通達発遣日より前に建築した家屋または建築中の家屋は対象外となります。ただし同日までに「請負契約締結」「工事着手」「費用の全部または一部の支払い」の3要件を全て満たしている必要があります。
2.評価の注意点
① 借地権と借家権
1時価評価された金額は「貸している状態」も考慮されているため、借家権や借地権を控除することはできません。
② 小規模宅地等の特例
1今回の改正は小規模宅地等の特例には影響しないため、貸付用として50%の控除(上限200㎡)が使えます。
ただし、従来から「賃貸開始から3年以内」は特例の対象外であるため、相続の3年以内に購入した貸付用不動産は時価評価された上で、小規模宅地等の特例も使えないことになります。


