1前回、貸付用不動産の課税強化(5年以内は時価)について解説しましたが、小口化不動産についても改正が行われます。
1小口化不動産とは、複数人で分担して不動産に共同出資し、そこから得られる賃料収入や売却益が配当される投資商品のことを言います。
小口化不動産はタイプによりますが、一口数万円から投資できるものもあり、都心部の不動産高騰も相まって近年販売が増加していました。
また投資対象としてだけでなく、不動産を直接購入した場合と同様の相続税の節税効果があるため、節税スキームとして利用されていました。
そこで令和8年度税制改正において、課税が強化されることになりました。
1.対象不動産
・特定小口化商品の目的となっている貸付用不動産
2.評価方法
<原則>
・路線価や固定資産税表額ではなく、時価(通常の取引価額)で評価
<例外>
・適正な価格情報に基づいている⇒P1
・下記P2又はP3が明らかな場合⇒3つのうち最も低い金額
★P 1:特定小口化商品の元本等相当額 ×90%※
※課税時期前5年以内に開始された事業に係るものは、貸付用不動産の評価方法に準じた修正額の95%、それ以外は売買実例価額等の価格情報で貸付用不動産の価格の変動の割合を明らかにするものに基づき、修正した金額によることも可能。
★P2:課税時期における貸付用不動産の精通者意見価格(事業者が有する適正な価格情報を含む)
★P3:課税時期前1年以内に行われた鑑定評価額(事業者の依頼により不動産鑑定士が鑑定評価した価額で、当該課税時期に最も近い日におけるものに限る)×95%
1改正は令和9年1月1日以降の相続や贈与から適用されるため、今年中に小口化不動産を駆け込みで贈与する動きもありそうですが、極端な節税につながるものは税務署から睨まれる可能性もあります。


