1国民的ロックバンドのメンバーが経営する会社が税務調査で5億8000万円あまりのの追徴課税を受けたというニュースが出ていました。
1税理士主導で行われたので、本人に脱税や租税回避の認識はなかったらしいですが、どのような手法が使われたのでしょうか?
1税理士が用意したZ社と、メンバーが経営するN社の間で次のような取引が行われたようです。
① Z社の株式全てをN社が5億8800万円で購入(Z社はN社の子会社に)
② Z社からN社に多額の配当(購入代金の大半をN社に還元)
③ Z社の資産がほぼなくなって株価が低下
④ N社は株価の下がったZ社株式をメンバー個人に150万円で売却(5億8650万円の損失発生)
⑤ N社は会社の利益と④の損失を相殺
1一つ一つの取引は合法ですが、全体としては経済合理性のない取引であったため、東京国税局は「行為計算の否認」という伝家の宝刀により、損失を否認しています。
1また取引自体に経済合理性がないだけでなく、株のやり取りに関してお金の動きがなく、帳簿上の処理だけで損失を発生させていたようです。
この税理士は数十社に対して、同様のスキームを紹介して実行していて、現在も調査が続いています。
1税理士が「合法的な節税なので大丈夫ですよ」と言っていても、実際にはすぐに崩れるお粗末なスキームであるケースもあるので、乗せられないように気をつけましょう。
魔法のような節税策は滅多にありませんので。


