_前回の続きで法人を設立してからの手続きについて見ていきます。
_その前に前回、法人設立に必要な書類を書いていなかったので補足しておきます。
<必要書類等>
・印鑑証明:取締役1通、出資者1通(兼ねていても2通必要)
・ハンコ:少なくとも実印が必要、銀行印も通常作成。住所や社名が入ったゴム印があれば便利
Q4.法人設立後の手続き
A4.個人事業よりは少し複雑になります。
<税務署等>
_個人の開業届は税務署だけでしたは、法人の「設立届出書」は税務署、都道府県、市町村の3つに提出が必要です。期限は2か月以内とされていますが、過ぎても構いません。
ただし、「青色申告の承認申請書」は原則3か月以内に提出する必要があります。
_役員や従業員が常時10人未満であれば、源泉所得税の納付を半年に一度にするこができますが、その場合は「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出します。提出の翌月末に自動的に承認されるので、早く提出すれば早く事務量を軽減できます。
<銀行口座>
_個人に比べると法人は口座を作るのにやたら時間がかかります。
早くて2週間、遅ければ1か月以上かかることもあります。
マネーロンダリングの関係で審査が厳しいことが理由です。
ネット銀行であれば多少早い傾向があります。
<役員報酬>
_給料をいくらにするかは事業が軌道に乗ってから決めたいところですが、法人の役員報酬は定期同額がルールであるため、先に決める必要があります。
設立初年度の特例は特にないため、設立から3か月以内に業績予想を元に決める必要があります。
役員報酬は決定後に議事録を作成して、その通りに支給さえすればよく、特に税務署等への届出はありません。
_ただし役員の賞与にあたる「事前確定届出給与」については届出が必要です。
初年度から支給しようとする場合は、設立から2か月以内が届出の提出期限となっており、毎月の定期同額給与より早くなっています。
<社会保険>
_法人は役員1人であっても社会保険が強制加入となります。
新規適用届は設立から5日以内に提出するルールとなっていますが、提出時に会社の謄本が必要で、役員報酬が決まらないと資格取得届が書けないことから、実務上は準備ができ次第提出することになります。
_意外と手続きが多くて大変ですが、適宜プロの手を借りながら、進めていきましょう。
東京にある「開業ワンストップセンター」では手続きをまとめて進められるので、開業率向上を目指すならそういった窓口が今後増えていくことも期待したいところです。


