生前贈与加算とは、亡くなる直前に贈与した財産を相続税を計算する際に足し戻す制度のことを言います。
生前贈与加算は亡くなる直前に急いで贈与して相続税の課税を免れるのを防ぐために設けられています。
なお、相続時精算課税を選択している場合には、期間に関係なく、選択以降の贈与について全て加算されます。
<期間の改正>
亡くなる何年前までさかのぼるかと言うと、長らく3年でしたが、改正により2024年から7年に延長されています。
なお、いきなり7年になるわけではなく、亡くなった時期によって段階的に延長されています。
・2026年までの相続:3年以内
・2027~2030年までの相続:2024年以降の贈与
・2031年以降の相続:7年以内
ちょっとややこしいですが、しばらくは「2024年以降の贈与は加算」と覚えておけばOKです。
なお、加算される贈与に関して贈与税を払っている場合は、相続税を計算する際に前払い分として控除されます。そのため、二重に税金を払うということにはなりません。
<対象者>
相続や遺贈によって財産を取得した人が、3~7年以内に贈与を受けていた場合に加算されます。
逆に言うと、相続の際に何も受け取っていない人は、生前贈与を受けていても加算されません。
例えば次のようなケースが考えられます。
・遺言により特定の人だけが相続している
・遺産分割協議の結果、何も相続しなかった
・そもそも相続人でない(孫や甥姪など)
上記のような理由によって相続していない場合でも、生命保険については注意が必要です。
生命保険金は遺産分割協議などを経ることなく、契約により受け取るため「みなし相続財産」として相続税の対象となります。
そのため、生命保険金だけを受け取った人が、3~7年以内に生前贈与を受けていれば加算の対象となります。
孫は生前贈与加算がないものとして直前まで贈与していて、その一方で生命保険の受取人になっているような場合は生前贈与加算されてしまうので注意が必要です。


