昨日の記事の中で何気なく「発遣日」という言葉を使ったのですが、見慣れない言葉だと思いますので、似た用語と合わせて補足しておきます。
まず読み方ですが、「はっけんび」です。
「遣」は「遣唐使」に使われている漢字で、元々は「使者などを送り出す」という意味です。
ここから転じて国税庁では「通達を公表する」という意味で独自の使い方をしているようです。
「通達」は広く公開されていますが、法律ではなく行政内部でのガイドラインであるため、このような表現になっています。
日にちに関する表現がいくつかあるので違いを確認しておきます。
① 発遣日
<定義>
・通達を本庁から全国の出先機関に発送した日
<解説>
前回の例で言うと「通達が出る前にした行為は変更を知らずに行ったため、節税目的とは捉えず、有利だった以前の取扱いにできる」というものでした。
② 公布日
<定義>
・法律等を国民に開示した日
<解説>
法律、政令、省令などが国会等で成立したことを官報により正式に開示した日のことを言います。
①は内部のガイドラインですが、②は法律なので、周知するルールのレベルが異なります。
③ 施行日(しこうび・せこうび)
<定義>
・法律等が実際に効力を持つ日
<解説>
②でルールが決まったとしても急にスタートすると混乱してしまいます。
そこでスタートまでの準備期間を確保するために一定間隔を空けてから実行します。
例えば、消費税のインボイス制度は 2016年3月31日に公布されましたが、施行されたのは 2023年10月1日でした。
④ 適用日
<定義>
・法律等を実際の事象に当てはめる日
<解説>
法律は国会で審議されるため、成立時期はだいたい決まってきます。
ところが税金の計算等はその時期とは関係ないため、当てはめる日を施行日と変えるケースが多くなります。
例えば、所得税の改正が4月1日に施行されたとしても、計算は年単位であるため、1月1日に遡ることがよくあります。
逆に少額減価償却資産のように、年度関係なく4月1日以後なら40万円未満までOKというパターンもあります。
なかなか奥の深い「日にち」の世界ですが、取扱いを間違えないように気をつけましょう。


