_日経新聞に「ペイオフの保護のない個人預金が増加」という記事が出ていました。
_個人預金は8月末現在で593兆円と増加傾向にありますが、そのうちペイオフで保護されない預金は140兆円と全体の1/4近くを占め、5年で1.4倍に増えています。
_「ペイオフ」とは金融機関が破綻して、預金の払い戻しができなくなった場合に預金者を保護する仕組みを言います。
定期預金や普通預金(利息あり)については、金融機関の破綻時には預金者1人につき1金融機関ごとに元本1000万円とその利息までしか保護されません。一方、決済性の預金は全額保護されます。
・全額保護:当座預金、普通預金(利息なし)
・1000万円まで保護:普通預金(利息あり)、定期預金等
・保護なし:外貨預金、投資信託、国債等
_バブル崩壊後の1997年頃に金融不安が増大し、ペイオフが凍結されて預金は全額保護されましたが、金融不安が落ち着いた2005年に普通預金を含めてペイオフが全面解禁されました。
当時は残高を減らすために銀行を分散したり、当座預金や決済性の普通預金に資金を移動する動きが見られました。
また企業の高額な運転預金の保全や、マンション管理組合やPTAなどの預り金にも決済性の口座が使われるようになりました。
_その後は次のような理由により、ペイオフ対象外の預金が増えています。
・相続により高齢者から資金が移動して、1口あたりの残高が増加
・預金口座数はNISA等への移動や、休眠口座の整理により減少
・金利差により外貨預金が増加
・銀行の破綻リスクが低下し、危機感が希薄化
_海外では預金保護の上限を引き上げる動きもありますが、日本では現時点でその予定は無さそうです。
_普通預金や定期預金の金利が上昇する中、特別金利やサービス向上で預金者を取り込もうとする動きは活発化しており、ペイオフ対象外の預金は今後も増えていきそうです。


