昨日の続きで、マンション購入による節税の封じ込め策について見ていきます。
1.タワマン節税
都心のタワーマンションを購入した場合、時価の2~3割まで相続税評価額を圧縮できていました。
そこで築年数、総階数、所在階、敷地の狭さの4要素から時価との乖離率を計算し、評価額を時価の6割まで引き上げるように改正されました(2024年以降)。
ただし、この改正はタワマン等の1室を購入した場合を想定しており、前回ご紹介した事例のように1棟丸ごと購入した場合には影響はありません。
2.貸付用不動産購入による節税
① 背景
不動産を購入した場合、土地については路線価、建物については固定資産税評価額を使えば評価額を圧縮できます。
貸付用の場合は、さらに圧縮が可能で、都心であれば半分以下になることもあり、節税策として使われていました。
② 改正内容
相続や贈与から5年以内に購入又は新築した貸付用不動産については、財産評価基本通達によらず、時価で評価されます。
時価については、課税上弊害がない限り、「取得価額を基に地価の変動等を考慮して計算した価額の80%」を評価額とすることができます。
③ 適用時期
令和9年1月1日以降の相続や贈与
なお、5年以上前から所有していた土地に、5年以内に建物を建てた場合には建物のみが時価評価の対象で土地は路線価評価できます。
また通達発遣日の時点で、既に完成していた建物や建築中の建物についても時価評価の対象外となります(経過措置)。
2の改正は個人として貸付用不動産を購入した場合を想定しているため、前回の事例のように法人で購入する場合は従来からの3年以内は時価評価で変更はありません。
とは言え、伝家の宝刀(総則6項)の適用も含めて否認される事例も多く、法律の隙をついた安易な節税は狙い撃ちされる可能性があります。


