相続税申告と現預金 ②

posted by 2026.06.24

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 前回の続きで、税務調査で指摘される現金の漏れについて見ていきます。

 税務調査は相続税の申告をしてから1~3年後にやってきます。
その時点では数えることができない現金の漏れをどうやって指摘するのでしょうか。

 

① 直前の引き出し

 亡くなると預金が凍結されて使えなくなるため、亡くなる直前に現金を引き出すことがよくあります。
例えばATMの上限である50万円を亡くなる前の10日間毎日引き出すといったような具合です。
預金については残高証明を取って確認しますが、引き出した分は当然減っています。
引き出した現金は生活費や医療費等に使っているとしても、10日で500万円も普通使わないため、現金で残っていると推定されます。
また引き出しているのは本人ではなく家族なので、「どう使ったか分からない」とは言えず、聞かれたら説明する必要があります。

 

② 葬式費用

 お葬式の費用は数百万円になることもありますが、それをどうやって払ったかを聞かれることもあります。
相続人の口座から引き出していない場合、①の直前の引き出しや元々家に置いておいたタンス預金から支払ったと推定され、現金の漏れにつながることがあります。

 

③ 生前贈与

 被相続人の口座から多額の引き出しがあった場合、使途は何かということを調べます。
不動産や金融商品に変わっていないか、家族の名前で預金になっていないかという観点でお金の動きを追いかけます。
特に収入のない孫などの預金が急増している場合には、引き出した現金が出どころではないかと推定されることになります。
また被相続人の生前の収入から想定される預金残高に比べて、実際の残高が少なすぎる場合にも、家族名義で預金になっていないかチェックします。

 

④ へそくり

 配偶者の収入をやり繰りしながら”へそくり”を貯めていた場合、相続財産に該当するのでしょうか。
理論的には自分の収入が0円なら出どころは配偶者ということになり、相続財産になりますが、程度の問題になってきます。
やり繰りして貯めたんだろうなと常識的に想定される金額であれば、税務署が把握することも難しく、指摘されることは少ないですが、家族名義で多額の預金になっている場合や③のように収入に見合った預金が被相続人の名義で残っていない場合には現金の計上漏れを指摘されることになります。

 

 預金のようにはっきり見えない”現金”ですが、あの手この手で推定して調べますので甘く見ないようにしましょう。
逆に言えば、現預金の流れと計上額が明確であれば税務調査は来にくい、ということになります。

 

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