相続税の税務調査があった場合、8割以上の割合で申告漏れなどの誤りが指摘されて、追徴課税を受けています。
不動産や株式など様々な財産がありますが、最も漏れが多いのが「現金・預貯金等」で全体の約1/3を占めています。
現金・預貯金等が漏れる原因としては次のようなものがあります。
① 名義預金
預金の名義が家族になっていても、実質的には亡くなった方(被相続人)の財産とみなされる預金のことを言います。
預金の原資(誰の収入が出どころか)、管理状況(通帳やハンコを名義人ではなく被相続が管理していないか)、帰属状況(利息や解約金を誰が受け取っているか)などから実質的な所有者を判定します。
② 調査強化
国税庁がどこに口座があるか調べる場合、以前は書類で照会していたため、数週間かかっていました。
令和3年にオンライン照会がスタートして、平均2.3日で口座情報や入手金データが把握できるようになっています。
対応する金融機関も、導入当初は37行でしたが、現在では431行と全金融機関の7割以上をカバーしています。
照会件数も28万件から835万件へ大幅に増加しています。
③ タンス預金
自宅の金庫や銀行の貸金庫に入れている場合など現金のまま持っているケースです。
タンス預金は50兆円近くあると言われており、単純に世帯数で割ると1世帯あたり平均100万円あることになります。
コロナ期には60兆円あったと言われていますが、新紙幣の発行、治安への不安、金利上昇により減少傾向にあります。
上記の要因を踏まえて、実際に税務調査においてどのような視点で、現金・預貯金等の漏れを指摘されるかについて次回見ていきます。


