昨日は非居住者が日本の不動産を賃貸・売却した場合でしたが、今日はその逆で居住者が海外の不動産を賃貸・売却した場合を確認します。
<基本ルール>
日本は「全世界所得課税」を採用しているため、現地と日本の両方で申告が必要となります。
現地でかかった税金については、外国税額控除により日本の税金との二重課税を排除します。
<対象者>
・居住者(日本国内に住所又は居所を有する個人)
・内国法人
<対象資産>
・海外にある不動産の賃貸、売却
・海外の不動産を持つ法人株式の売却(国によって違いあり)
法人株式については、原則として資産価値の50%以上が直接又は間接に海外の不動産で構成されるものを言います。
<減価償却費(賃貸)>
・法人:日本の耐用年数を使って通常どおり計算
・個人:中古資産で赤字になった場合、償却費に対応する部分はなかったものとされます。
不動産所得のマイナスは給与など他の所得と損益通算できますが、海外の築古不動産を使った節税が横行したため、改正が入り、償却費による赤字は損益通算できなくなっています。
例えば、アメリカは木造の中古物件でも高値で取引されますが、日本の税法だと耐用年数を経過していると2年で償却できるため、多額の赤字を計上することが可能でした。
なお、法人の場合は改正されていないため、赤字になれば他の所得と通算できます。
<源泉徴収>
非居住者が日本の不動産を賃貸、売却した場合には10.21%が源泉徴収されますが、逆の場合も源泉徴収される国が多くあります。
・売却:アメリカ(15%)、カナダ(25%)、オーストラリア(12.5%)など
・賃貸:アメリカ(30%)、イギリス(20%)、カナダ(25%)など
なお、国によって事前申請等により源泉徴収を軽減できる国もありますので、現地の会計士等に確認しながら手続きするようにしましょう。


